お蕎麦屋さんのメニューで実施した5つの事柄

お蕎麦屋さんのメニュー

今日は上野で打ち合わせがあり、その帰り道上野公園に寄ってきました。

花見のシーズンに上野に行くのは初めてで、こんなに凄い事になっているとは知りませんでした。ちょっとした隙間を見つけてワンカップのお酒とさきいかで一緒に行った知人と乾杯。
隣にいたカナダ人が話しかけてきて「日本人は穏やかで騒がないのに、昼間から酒飲んで大騒ぎして乾杯しまくる。びっくりだな~」と。

日本人もびっくりです。

自宅の近くにもたくさん桜が咲いているのですが、その近くにお蕎麦屋さんがあります。上野ほどではないのですがちょっとだけ人出があり、夕方から忙しくなるようです。そのお蕎麦屋さんに駅で偶然会い、「夏用のメニューを作りたいので、またお願いします」とご依頼がありました。

お蕎麦屋さんのメニュー
お蕎麦屋さんのメニュー

こだわりを伝えるメニュー

蕎麦がのびるから出前はせず、8人分のテーブル席と8人分の座敷だけで営業。お蕎麦はもちろん天ぷらもとても美味しく、ちょっとだけ値段は張るけど常連さんも多くてしっかりと営業されています。

常連さんは夕方早めに来店して、ゆっくりお酒を飲みながら最後にお蕎麦という感じ。比較的年齢層が高いのが特徴。常連さんが帰るとちょっとお店が寂しくなるのが課題といえば課題。回転率を上げて売上げ・利益をアップしたい!とまでは行かなくても、来店された方におすすめの蕎麦や天ぷらを食べてもらいたいが、どうもそれ以外の「普通のお蕎麦」の注文が多くなってしまうのだそうです。

店主のこだわりがあって、コミュニケーションが取れている常連さんにはそれが伝わるのですが、新しいお客さんにはなかなか伝わらない部分がありますよね。

で、メニューを作り直したわけです。

結果からいうと、メニューなどのデザインの王道をしっかりしただけで、たいそうなことはしていません。

お蕎麦屋さんのメニューで実施した5つの事柄

  1. 食べてもらいたいメニューを周りより少しだけ余白を多く取る
  2. お店の雰囲気を壊さないため写真は使わない
  3. 優先順位の高いメニューは写真のかわりにしっかりコメントを2行以内でつける
  4. 年齢層を考慮して比較的大き目の書体を使う
  5. 営業時間と定休日をメニューに入れる

ということだけでした。

ほんと、普通のことです。

1.は、デザインの王道ですね。

デザインの王道
デザインの王道

余白を「少しだけ多く取る」ことで、他より「少しだけ」視線を集めます。
おすすめのセットは1900円とか2400円なので、それまであまり前面に出していなかったようですが、メニューの中でしっかり伝えられるように大きめに配置もしました。

余白だけではなく、上の写真のように彩度や色相を変えてみたり、はみ出したり引っ込ませたり傾かせたりするのは、大昔からあるデザインの基本(その他の事柄の詳細は、多くのデザイン系ブロガーの皆さんにお任せします)です。

2.写真つきのメニューはどうしても嫌なんだそうです。

なので 

3.で「イメージしやすい要約文」を入れ、上品な感じのメニューにしました。

4.は年齢層が高い方の方が「リピート率」が高いそうですから、そういうお店のコンセプトもあり、私的には「ちょっと大きすぎない?」と思う程度の大きさにしました。

5.出前をしないので、出前用メニューはないんですね。なので作ったメニューは店内用。店内には営業時間も定休日も書いてあるので、メニューにはいらないか・・・と思っていたようですが、注文してから出てくるまで手持ち無沙汰の時ってメニュー見ていません?

ぼんやりとメニューを眺めているときに、

「ああ、21時までなんだ」   「月曜休みね。うん、蕎麦屋ではありがち」

などと考えてもらって、「次来る時のイメージ」を知らないうちにしてもらうことも重要だと考えます。
定休日・営業時間の貼り紙が店内に張ってあっても死角になる席はあるし、お店の人が思うより店内の貼り紙って気がつかないものですから。

そんなメニューができて2年。

2年前より「たぶん」心からおすすめしたいセットが良く出るようになり(仕入先から「良く出るようになりましたね」と言われたらしい)、新しい常連さん候補も増えてきたようです。

「夏用メニュー」なわけです。

蒸し暑い夏を涼しく過ごせるような、新しいお蕎麦と新しいメニューが楽しみです。

おすすめメニューが「たぶん20%以上注文が増えた(この20%UPの数字は仕入先データから)」というPOSなども無い個人経営のお店ですが、そうしたお店だからこそ味わえる「日本の味」お蕎麦屋さんが、これからも「普通に」繁盛してくれることを願っています。

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